モハメドアリの病気【パーキンソン病とは】 [格闘技 モハメド・アリ]
モハメドアリの病気【パーキンソン病とは】
ここではモハメドアリが長年闘っていた病気パーキンソン病について
書きたいと思います。
モハメドアリが6月3日に死去したのは前の記事で書きましたが
⇒ 前の記事 モハメドアリ死去 R.I.P.【伝説のボクサーの歴史】
死因のひとつでもあるとされているパーキンソン病につてみなさんはどれぐらいご存知でしょうか?
モハメドアリは引退して3年後の1984年に現役時代に受けた脳へのダメージが原因となって42歳でパーキンソン病と診断されています。
そもそもパーキンソン病とはどんな病気なのでしょうか?
パーキンソン病とは脳の病気で日本では難病【特定疾患】に指定されています。
ボクシング以外でも脳に激しい衝撃が加わると同じような症状のことを「パンチドランカー」や「パンチドランク症候群」と表現されます。
「パンチドランカー」「パンチドランク症候群」とは
ドランクとは字のごとく「酔う」という意味で日本でもボクシングが闘拳と呼ばれていたころから「パンチに酔う」という表現をされていました。
症状としては酔ったように、まっすぐ歩けなくなったり手足の震えや、動きが遅くなったり、筋肉がこわばる等の症状が挙げられています。
パーキンソン病は簡単に説明すると脳がダメージを受け脳から体に動けという正常な指令を送れない状態の病気です。
手足の震えのほかに「すくみ足」という症状があります。
このすくみ足で歩行の際の最初の一歩がすくみ転倒の危険があるとされています。
ただ現在ではヨーロッパ諸国の研究者によって、このすくみ足をコントロールする技術が開発されているようです。
モハメドアリの聖火(アトランタオリンピック)
モハメドアリも手足の震えがあり1996年の7月19日のアトランタオリンピックの開会式で聖火台に点火した際も手がかなり震えていたのはパーキンソン病のためです。
特にモハメドアリはヘビー級でありながら「蝶のように舞う」軽やかなステップワークが売りのボクサーだったのでアトランタオリンピックでの手足の震えは衝撃的だったという印象をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
そのアトランタオリンピックでモハメドアリは自分自身の実態でパーキンソン病をという難病を世界に公表したと同時に会場に大きな感動を起こしました。
オリンピック委員会はそんな勇気のあるモハメドアリに聖火台点火の重役と、2度目の金メダルを受賞しました。
※前の記事でも書きましたが、アリは人種差別のため一度、金メダルを川に投げ捨てています。
そのため、2度目の金メダル(金メダルのレプリカ)受賞となっています。
モハメドアリとロンドンオリンピック(2012年)
アトランタオリンピックでは震える手で聖火台の点火の役をこなし感動を起こしたアリは、その後2012年のロンドン・オリンピックの開会式でもオリンピック旗の搬送人の一人に選ばれていました。
このロンドンオリンピックのころにはパーキンソン病がかなり進行しており、一人で歩くことも困難な状態でした。
この時は妻に支えられて五輪の旗を運ぶ役目を果たしています。
歩くことも困難なアリが妻や、付き添いの人とともに旗を運ぶ姿は1996年のアトランタオリンピックと同様に数多くの人に感動を与えています。
一度は金メダルを投げ捨てるほど、オリンピックや自国のアメリカの差別を憎んでいたアリですが、二度もオリンピックの開会式に参加したたとうことは、全てを許し受け入れていた証拠ではないでしょうか。
パーキンソン病に関わりが深いスポーツ
ボクシング以外でも頭部にダメージを受けやすい下記の
スポーツはパーキンソン病に関わりが深いとされています。
・フットボール
・ラグビー
・アイスホッケー
・スキー
・柔道
・乗馬
・サッカー
などが挙げられます。
ボクシングは審判がいてダメージを常に伺いダメージが深刻と判断されるとレフリーストップがかかります。
しかし他のスポーツは頭部へのダメージを与えるスポーツではないので頭部への打撲や脳震とうなどがあっても見過ごされるケースが高いとされているので、注意が必要です。
また短期間に頭部に2度目の衝撃を受けると重い症状に陥る場合があるとされています。(セカンドインパクト症候群)
このセカンドインパクト症候群により毎年数多くのアスリートが障害を受けているとされいるので脳震とうを受けたアスリートは最低でも5日間は安静にしないといけないという研究発表があります。
スポンサードリンク
モハメドアリ以外のパーキンソン病【著名人】
パーキンソン病はモハメドアリ以外でも様々な著名人が発病を発表しています。
海外では大ヒット映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でお馴染みのマイケル・J・フォックスが自身でパーキンソン病と発表しています。
2014年に亡くなられたロビン・ウィリアムズも初期のパーキンソン病と発表されています。
キャサリン・ヘプバーンやヨハネ・パウロ2世にナチスドイツのアドルフ・ヒトラー、中国の毛沢東も同病気とされています。
日本では江戸川乱歩や森光子、小森和子(小森のおばちゃま)や野球の落合博満、最近では加藤茶もパーキンソン病と発表されています。
パーキンソン病を発症している人は世界におよそ約600万人いるとされていて日本だけでも約15万人いるといわれています。
また現代の医学では、はっきりした治療薬や特効薬も見つかっていないのと現時点ではパーキンソン病を完治できる治療方法も確立されていません。
しかしながら確実に医学は進歩し続けています。
パーキンソン病を初め、様々な難病を完治できる時は必ず来ます。
そんな近い将来までモハメドアリやマイケル・J・フォックスのように諦めずに最後まで強い精神で戦い抜けば必ず明るいニュースも届けられると思います。
これを機に少しでも自分の知らない病気と闘っている人がたくさんいるのだということを今回はお伝えできればと考えています。
以上、モハメドアリがかかったパーキンソン病につて掘り下げて書きましたが、次回は引き続きモハメドアリの名試合と数々の名言につて書きたいと思います。
P.S
アップル【Apple】の公式トップページ(日本)でも追悼の意味を込めてモハメドアリの若かりし画像とアリの名言
『想像力のない物は、翼を持てない』
(The man who has no imagination has no wings)
というフレーズが添えられています。
本当に多くの人に様々な困難と闘う姿勢と勇気を与えてくれたモハメド・アリのご冥福をお祈りします。
R.I.P. MuhammadAli
▼ ▼ ▼ 関連注目記事 ▼ ▼ ▼
⇒ モハメド・アリ死去【伝説のボクサーの歴史】
⇒ モハメドアリの名言【セレクト版】
⇒ モハメドアリVSアントニオ猪木の試合結果!
▲ ▲ ▲ 関連注目記事 ▲ ▲ ▲
⇒ モハメド・アリ死去【伝説のボクサーの歴史】
⇒ モハメドアリの名言【セレクト版】
⇒ モハメドアリVSアントニオ猪木の試合結果!
▲ ▲ ▲ 関連注目記事 ▲ ▲ ▲